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室根神社特別大祭「マツリバ行事」

10月25日〜10月27日

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 室根神社特別大祭は、「室根神社祭のマツリバ行事」として昭和60年に国指定重要無形民俗文化財登録を受けている。1300年の古式を今に伝える、東北三大荒祭りの一つとして名高い祭りである。
 祭りは、故事に則り旧暦閏年の翌年にのみ開催される習わしとなっている。
 開催期日は、正式には陰暦の9月17・18・19日に執り行われることになっていたが、長きにわたる世襲制の維持が難しくなりつつあり、平成19年大祭より今般のように陰暦になるべく近い10月最終週の金土日に変更している。
 祭りを構成する「神役」と呼ばれる人々は、室根地域に限らず、一関市内の大東町や千厩町、川崎町、岩手県大船渡市、宮城県気仙沼市を含め、室根山をランドマークとする広域に散在している。
 祭りの始まりは、今から1300年前の養老年間に、紀州熊野大社(現在の和歌山県田辺市本宮町)を出発した分霊が宮城県気仙沼市唐桑町の沖合から陸揚げし、当地に坐したことに由来する。このため、現在においても祭りの1日目に唐桑湾では「御塩汲み」と言われる行事が行われる。
 また、室根神社特別大祭のクライマックスの神輿先着争いは、「御鍵持ち」と呼ばれる神役が、御神体を奉る「室根神社」の奥殿のカギを持ち一関市川崎町(旧川崎村)から駆けつけることにより始まる。
 神輿先陣争いは、「本宮」「新宮」と呼ばれる二体の神輿が、3日目の早暁室根神社から麓の「マツリバ」を目指して一気に暗闇の参道を駆け下るが、神社での「御魂写し」後、これらの仕切りは神職から「陸尺頭取(ろくしゃくとうどり)」と呼ばれる神役に一切の権限が委ねられ、何人たりともこの陸尺頭取の下知には従わねばならない。
 この陸尺頭取の差配で「陸尺(ろくしゃく)」と呼ばれる神輿の担ぎ手により、五穀豊穣を願うみなの願いを込めて、二体の神輿はマツリバに設置された「御仮宮」に安置される。
 古の人々は、この先着争いの着順によりその年の作況を占っていたとも伝えられる。
 また、伝承により、室根にたどり着いた神様をお迎えし、無事勧請の護衛役を果たした地頭衆の末裔「荒馬先陣」の勇壮な騎馬行列や、江戸期にこの祭りに花を添えようと、当地の大名が肥後細川家の参勤交代を模して造らせた「袰先陣行列」、土地の名主や有力者が花を添えた「袰祭り」、勧請した熊野神の母君を祀った「御袋神社」、奏上役としての「大先司」などが神に付き従い、壮大な歴史絵巻を再現する様は「圧巻」の一言に尽きる。
 今年の祭りの2日目の新宮大先司には一関市長が就任する予定になっている。

25日(金)
・袰祭、南流神社参拝(午後2時~)
・馬場祓い(午後4時~祭場)
26日(土)
・荒馬、袰揃い(午後2時~)
・お仮宮祓い~忌夜祭(午後10時~祭場、神社)
27日(日)
・御魂移し~御輿御下り(午前4時~神社)
・御輿先着争い~仮宮遷宮(午前7時30分頃~町内、祭場)
・祝詞奉上~御輿還幸(午前9時30分~祭場、町内)

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